2013年10月23日水曜日

White-necked(Pacific) Heron:シロガシラサギ

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 クーンババ保全地区のカンガルー原っぱには今日は一頭もカンガルーはいなかった。
 代わりにいたのが3羽の大きな鳥である。
 遠くからみたときはクイが立っているのかと思った。
 全くといっていいほど動かない。
 でもクイではなさそうだなと思って近づいていくと一羽が飛び立った。
 鳥である。
 羽の下は黒である。
 何か、以前この鳥みたことがある。
 だが、名前は思い出せない。
 とりあえず、写真をとりつつ近づいていく。
 何しろ何にもなく見通しのいいことこの上もない原っぱ。
 下手に近づけば逃げられる。
  手にしていたカメラはTZ35である。
 500mmの望遠が効くシロモノである。
 シャッターを切り、そして動画をとる。
 ちなみに写真はしたのようにすべてハレーションを起こして使い物ならなかった。
 
  動画はなんとかとれたので、前に載せた写真はその動画から切り出したものである。

 さて家に戻ってから調べてみた。
 でも過去のリストに載っていない
 「おかしいな」
と思いつつさらに調べてみたら出てきた。
 一年前に、ケアンズの野鳥園で撮った動画に載っていた。
 ということはゴールドコーストで会うのは初めての鳥ということになる。
 鳥の名前は「シロガシラサギ:White-necked Heron」という。

 図鑑から。

  

 動画を。



【参考】
ケアンズで会った鳥:シロガシラサギ White necked Heron



 [鳥誌page] 



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2013年9月24日火曜日

Rufous Fantail:オウギビタキ

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小さな鳥はブッポウソウが最後である。
 オスプレイは人間がそれ用に作った高柱の上にしつらえたデッキの上であり、これはわかりやすかったが、高すぎた。
 ちなみにこのオスプレ、片割れがいなくなってしまった。
 何か事故にあったのであろう。
 よって、この巣からヒナが飛び立つことはなかった。

 クーンババでヒガシキバラビタキを追っていたら、偶然、デイスプレイに入った鳥がいた。
 シッポのオレンジが鮮やかである。
 過去の鳥の記憶をたどったが出てこない。
 おそらく初めて出会う鳥だろうと判断した。
 クーンババには長い間通っているので、もう新しい鳥で出会うことはないだろうと思っていた。
 もし会えるとしたら、高いところを好む鳥でたまたま下に降りてきたときに出会う偶然しかにだろうと思っていた。
 ブッポウですら、電線に止まっていたところを偶然に撮る機会を得ただけで、通常は会えない鳥である。
 さて、この鳥なんだろう、と図鑑をめくったらスグに出て」きた。
 「Rufous Fantail:オウギビタキ」。




 
 


 Wikipediaから。


オウギビタキ:Rufous Fantail [wikipedia]



 オウギビタキ(扇鶲、学名 Rhipidura rufifrons)は、スズメ目オウギビタキ科オウギビタキ属の1属である。
 オーストラリア東海岸・北海岸、ニューギニア島、ソロモン諸島、スラウェシ島などインドネシア東部の熱帯雨林に生息する。
 鮮やかなオレンジ色の尾羽を持つ。喉元は黒い羽だが胸にかけて白へとグラデーションする。


 youtubeの動画から。


Rufous Fantail
https://www.youtube.com/watch?v=Lg55FjuCB74





 上の写真は撮影した動画からきりだしたものです。
 その動画はこちらで。
 デジカメですので、どうしても焦点ピシッツとは合ってはいません。
 http://kankoku-shinbun-hikae.blogspot.com.au/2013/09/rufous-fantail.html



 [鳥誌page] 



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2013年2月15日金曜日

Osprey:ミサゴ




 


 ゴールドコーストブリッジ横の作業電柱の上に鳥が止まっていたわけだが。
 ぱっつと見たときは白黒のぶちなのでマグパイのように見えた。
 しかし、なんとなく違う。
 シッポがない。
 それにマグパイなら、ひとところに止まり続けることはない。
 とすると、鷹。
 シロガシラトビに似ているが、羽は茶色ではない。
 まずは写真にとって、調べてみようということになったのだが。
 いつもの手持ちのカメラがない。
 しかたがない、車に放り込んである携帯電話レベルの映像しかとれないが、いにしえのサイバーショットを持ちだしてきた。
 望遠もわずか効かないし、映像も悪い。
 でも形だけはなんとかとらえられるだろうと、カメラを向けた。
 ついでにビデオもとっておいた。
 非常に映像が悪いが。


 


 家に帰ってすぐに調べてみた。
 あっさりわかった。
 この鳥「Osprey」という、「オスプレイ」である。
 今、沖縄に配備されて物議をかもしだしているあのオスプレイである。
 和名「ミサゴ」という。
 
 最近は新しい鳥に出会うことはなくなった。
 「ブッポウソウ」がもっとも最近のものだが、これに出会ったのは2011年の12月。
 ということは1年2カ月ぶりの新鳥ドラマということになる。
 
 図鑑から





 wikipediaから。




 ミサゴ(鶚、雎鳩、雎、鵃。学名: Pandion)は、鳥類ミサゴ科ミサゴ属の総称である。
 魚を捕食することから「魚鷹(うおたか)」の異名がある。

分布 :]
 極地を除くほぼ全世界に分布する。
 ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の亜寒帯から温帯地域とオーストラリアの沿岸部で繁殖し、北方の個体はアフリカ大陸中部以南と南アメリカに渡って越冬する。
 日本では留鳥として全国に分布するが、北日本では冬季に少なく、南西諸島では夏に少ない。
 西日本では冬季普通に見られる鳥だったが、近年やや数が減少している。
 北海道ではほとんどの個体が夏鳥として渡来している。

形態:
 全長54–64cm。
 翼開張150–180cm。体重1.2–2kg。
 雄雌ほぼ同じ色彩で、背中と翼の上面は黒褐色、腹部と翼の下面は白色で、顔も白く、眼を通って首に達する太い黒褐色の線が走る。
 後頭部に小さな冠羽がある。嘴は黒く、脚は青灰色。

 タカ科と区別される特徴として、spicule と呼ばれる足の外側にある魚を捕らえるための棘、反転する第1趾(猛禽類ではミサゴだけである)、鼻孔の弁、密生し油で耐水された羽毛があげられる[1]。

生態:
 主に海岸に生息するが、内陸部の湖沼、広い河川、河口等にも生息する。
 水面をゆっくりと低空飛行し獲物を探す。
 春・秋の渡りの季節には長野県などの内陸部を移動する個体が観察される。単独かつがいで生活する。
 食性は肉食性で主に魚類を食べるが、爬虫類、鳥類、貝類を食べることもある。
 獲物を見つけると素早く翼を羽ばたかせて空中に静止するホバリング飛行を行った後に急降下し、水面近くで脚を伸ばし両足で獲物を捕らえる。
 和名の由来は様々な説があり水を探るが転じたとする説や、獲物を捕らえる時の水音が由来とする説(西日本では水面に突入する音から、本種のことを「ビシャ」、または「ビシャゴ」と呼んでいる地域がある)等がある。
 5–7月に水辺の岩や樹上に木の枝を組んだ巣を作り、2–3個の卵を産む。
 抱卵日数は約35日。
 抱卵は主にメスが行い、オスはメスに獲物を運ぶ。
 雛は孵化後、52–53日で巣立ちし、その後1-2ヶ月後に親から独立する。
 成熟するのに3年かかる。

系統と分類:
 単型のミサゴ科を作り、姉妹群はタカ科 Accipitridae である。
 合わせてタカ上科 Accipitroidea とすることもある。
 タカ科に含めることもあり、それでも単系統性からは問題ない。
 しかし、形態、核型、遺伝子距離、化石記録の古さから、科レベルに相当する差異があるとされる。
 タカ科に含める場合、ミサゴ亜科 Pandioninae とし、タカ科の2つまたはより多くの亜科の1つとする。

 これによると、「タカであってタカでない」ということのようである。



動物 - ミサゴ - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(ナショジオ)から。
http://www.nationalgeographic.co.jp/animals/birds/osprey.html

 ミサゴは漁の名人であり、エサの99%が魚で、それ以外のものを食べることはほとんどない。
 この食性のため世界中の湖沼や河川、沿岸水路の近くで見ることができる。
 9〜30メートルの高さから急降下し、水面にダイビングして獲物を捕らえる。
 足にはすべり止めの突起があるので、かぎ爪で水中から魚をつかみ上げ、かなり遠くまで運ぶことができる。
 飛行中は、風の抵抗を減らすために魚の頭を進行方向に向けて飛ぶ。

 ハクトウワシと間違えられることがあるが、腹面が白いのが特徴だ。
 白い頭にも黒くて目立つ過眼線と言われる帯状の模様があり、顔の両側に伸びている。ワシとミサゴは似かよった環境に生息していて、エサをめぐって争うことも多い。
 ワシがミサゴの獲物を横取りすることもある。



 ミサゴの写真あるいは動画はネットにたくさん載っています。
 その中から「らばQ」のものを。

らばQ 2007年10月30日 18:57
http://labaq.com/archives/50805533.html

神々しいほど美しいミサゴが魚を捕らえる脅威の瞬間


 

上の画像のように、鷹や鷲、フクロウなどの猛禽類が獲物を捕らえる瞬間の写真は、さほど珍しいものではありませんが、真正面からアップで瞬間を捉えた、なんとも美しい写真があったので紹介します。

ミサゴってなに?と思う人もいると思いますが、細長い翼を持つ鷹に似た美しい鳥だそうです。



真正面から、完璧に捕らえた瞬間を撮影するのは、きっと写真家冥利に尽きるというか、撮影した人に称賛の拍手を送りたくなります。

それにしても美しいですね。





 [鳥誌page] 



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2012年1月7日土曜日

Dallorbird:ブッポウソウ

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 12月の末ごろのことである。
 飛んできて電線に止まった鳥がある。
 見慣れぬ鳥で、調べたがわからなかった。
 そこで「(仮称)赤クチバシ鳥」としてyoutubeにアップロードした。

<http://www.youtube.com/watch?v=B5Ef2xay978










 電線に止まっていた。
 見た感じでフィグバードかと思ったが。
 大きさ、体つきが似ている。
 が、クチバシはずんぐりで、フィグバードのような鋭さはない。
 体は全体に黒、光の反射の関係もあるが黒だと思う。
 クチバシと足は赤。
 クチバシはブ厚く短い。
 小さければフィンチかと思うのだが、電線に止まっている姿から大きさは25センチをこえるくらいある。

 図鑑で調べてみた。
 クチバシが赤というすぐに判る特徴なので、すぐに出てくると思っが見当たらない。
 とりあえず「アカクチバシ:不明鳥」にしておきます。
 分かったら、書き直します。


 先ほどキングフィッシャーを調べていたら、そのページの端に載っていた鳥がなんとなく似ているようなので、検索してみた。
 下がそのときの図鑑の写真。
 あまり似ていないが、クチバシが赤ということで、もしかしたら、ということで調べてみたらビンゴで当たり。







 英名「Dollorbird:ダラーバード」
 和名「ブッポウソウ」

 ブッポウソウというのは名前だけは知っている。
 「仏法僧」である。
 だが、である。
 この赤いクチバシで仏法僧とわねえ。
 羽根の色が紫だから、僧衣にすれば高位の坊主ということにもなるが。

 Wikipediaの写真のほうがわかりやすい。



 ユーラシア大陸東部とオーストラリアで繁殖する。
 ブッポウソウ(仏法僧、Eurystomus orientalis)とは鳥綱ブッポウソウ目ブッポウソウ科に分類される鳥である。
 種小名orientalisは「東洋の」の意でブッポウソウ科では本種のみユーラシア大陸東部にも分布する。
 日本には夏鳥として飛来し、本州、四国、九州で繁殖し、冬は東南アジアに渡る。

 全長約30cm。
 雌雄同色で、頭部は黒褐色、尾羽は黒色。
 のどは群青色で、胴体は光沢のある青色の羽毛で覆われ、この羽毛は光の加減により緑色に見えることもある。
 初列風切に白い斑紋があり、飛翔している時には目立つ。
 嘴と脚は赤橙色である。

 生息域内では平地から山地まで分布し、水辺に近い森林に生息する。
 樹洞を巣にするが、木製の電柱やダムに設けられた排水溝等を巣として利用することもある。
 食性は動物食で昆虫類等を食べる。
 獲物は飛翔しながら捕食する。
 そのため、高木の枝や谷間の上を通過する高圧線などにとまり、昆虫類を探していると思われる個体を観察することが多い。
 その場合、ヒタキ類のように同じ場所から飛び立ち、捕食に成功しても失敗しても、ほぼ元の位置に帰るという行動を繰り返す(ことが多い)。

 繁殖形態は卵生で1回に4-6個の卵を産む。
 巣の中や周囲には貝類の殻、プルタブや瀬戸物のかけらなど光沢のあるものがあり、ブッポウソウがこういったものを集めることが知られている。
 その理由はよくわかっていない。


 ではなぜこれが「ブッポウソウ」というかであるが、それがWikipediaに出ていた。
 ちょっとした小話であるが。

 森の中で夜間「ブッ・ポウ・ソウ」と聞こえ、仏・法・僧の三宝を象徴するとされた鳥の鳴き声がこの鳥の声であると信じられてきたため、この名が付けられた。

 しかし、実際のブッポウソウをよく観察しても「ゲッゲッゲッ」といった濁った音の鳴き声しか発せず件の鳴き声を直接発することが確認できないため、声のブッポウソウの正体は長く謎とされた。
 結局のところ、この鳴き声の主はフクロウ目のコノハズクであり、このことが明らかになったのはラジオ放送が契機となった。

 1935年(昭和10年)6月7日、日本放送協会名古屋中央放送局(現在のNHK名古屋放送局)は愛知県南設楽郡鳳来寺村(現在の新城市)の鳳来寺山で「ブッ・ポウ・ソウ」と鳴く鳥の鳴き声の実況中継を全国放送で行った。
 その放送を聞き、鳴き声の主を探した者が、同年6月12日に山梨県神座山で、「ブッ・ポウ・ソウ」と鳴く鳥を撃ち落としたところ、声の主がコノハズクであることが分かった。
 時を同じくし、放送を聴いていた人の中から「うちの飼っている鳥と同じ鳴き声をする」という人がでてきた。
 6月10日にその飼っている鳥を鳥類学者黒田長禮が借り受け見せてもらうとその鳥はコノハズクであり、山梨県神座山で撃ち落とされたのと同日である6月12日の早朝に、この鳥が「ブッ・ポウ・ソウ」と鳴くところを確認した。
 そのコノハズクは東京・浅草の傘店で飼われていたもので、生放送中、ラジオから聴こえてきた鳴き声に誘われて同じように鳴き出したという。
 この二つの事柄がその後に行われた日本鳥学会で発表され、長年の謎だった鳴き声「ブッ・ポウ・ソウ」の主はコノハズクだということが初めて判明した


 つまり、ブッポウソウはブッポウソウではないのである。
 しかし一度ついた名前をとりけすわけにもゆかないので、そのままこの鳥の名前として用いられてことになってしまった、という悲しい経緯を持つ鳥なのである。

 では、本当の「ブッポウソウ」たるコノハズクはというと、Wikiprdiaから。



 つまりフクロウ。
 フクロウならなんとなく仏法僧らしい。


 英名は「Dollorbird:ダラーバード」の由来はというと、こちらのサイトに出ていました。


AUS アンティーのブログ -AUS Auntie's Blog-
http://oceanbirds.blog134.fc2.com/blog-entry-624.html



2011/12/23 Fri. 16:00 | Dollarbird ブッポウソウ |

 Dollarbird(ダラーバード)ブッポウソウ。
 日本でも夏場に見られるそうですが
 オーストラリアでは、北部東部で春9月ごろから見られます。
 10-1月の繁殖期のためにニューギニアなどから渡ってくるそうです。

 1ヶ月前に行ったポートステーブンスでもかなり見れました。
 北部沿岸から東部沿岸、南部はヴィクトリア州のメルボルン近辺まで見られるそうです。
 クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州の内陸側も近年では確認ができているようです。
 中央内陸部、南オーストラリア州、タスマニア州、西オーストラリア州西沿岸は見られないそうです。

 オスメスほぼ同じ。
 体長260-310mm、高いところに止まっていると、くちばしの赤オレンジ色が目立ち、体の色は地味目に見えますが
 こうやって実際写真で見ると本当に綺麗なブルーグリーンなのですね。

 Dollardbirdと英名がついていますが、飛んでいるとき翼の内側に見える白い丸模様がアメリカンシルバーダラーコインのようだ、とのことで名がついたそうです。
 飛んでいるときもみかけますが、本当に白い丸模様がくっきりです。
 すごく目を引きます。





 [鳥誌page] 



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2011年10月13日木曜日

Black-Fronted Dotterel:カタアカチドリ

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● Black-Fronted Dotterel カタアカチドリ


 動くときの速さは抜群の鳥である。
 「Black-Fronted Dotterel:ブラックフロンテッドドテリル」
 和名「カタアカチドリ」
 オーストラリア原産でほぼ全土でみられる鳥のようであるが、今回初めての出会い。




 写真はあまりよくない。
 コンパクトデジカメの限界だろう。


















 Wikipediaから。






 図鑑から。







 [鳥誌page] 



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2011年10月9日日曜日

Black-winged Stilt :セイタカシギ

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● Black-winged Stilt :セイタカシギ


 変な鳥がいた。
 まるで石の真ん中をくりぬいた原始人のコインのような頭の鳥である。
 クチバシが細く、異様に長い。
 足が非常に長い。
 遠くから見た時は一瞬、プラバーかと思ったが、いや違う、初めての鳥だと気づいた。
 とりあえず、写真を撮ることにした。

 図鑑ですぐに分かった。
 「Black-winged Stilt :ブラックウイングドステイルツ」。
 和名「セイタカシギ」

 図鑑から。






 これ、日本でも見られる鳥のようである。
 北海道から九州まで。

 Wikipediaより。

セイタカシギ:背高鷸

 ユーラシア大陸の暖地、アフリカ北部、オーストラリア、南北アメリカ大陸に、渡り鳥または留鳥として分布する。
 日本ではかつて迷鳥としてまれに記録される程度だったが、1978年以降、東京湾や愛知県の埋立地などで繁殖する個体群が現れた。
 現在は各地で生息が確認されており、東京湾付近の千葉県習志野市の谷津干潟などでは周年観察される種である。

 体長(嘴の先から尾羽までの長さ)は 40cm ほどだが、付け根から指先まで 25cm ほどもある長い脚が特徴で、和名もこの脚に由来する。
 足は赤または桃色で、翼は灰色、首筋から腹部にかけては白、嘴は黒という体色で、地味な鳥が多いシギ類の中でも目立つ体色である。
 夏羽では頭頂部から後頭部にかけてが黒くなり、冬羽では白または灰色になる。
 雄は背面が光沢を帯びた黒色、雌は背面が褐色がかり、頭部は少々灰色がかる。

 湿地、干潟、湖沼や水田などに生息する。
 繁殖期は番いで生活し、なわばりを持つ。
 非繁殖期は番いを中心とした家族が集まって群れを形成する可能性がある。

 食性は動物食。
 長い脚で水辺を歩き回り、昆虫や小魚、エビやカニなどを捕食する。
 脚が長いぶん、干潟などの浅瀬で競合するサギや他のシギ・チドリ類よりも深い場所にまで足を延ばすことができる。

 日本での繁殖時期は4-6月で、水際の見通しのよい場所に枯れ草などを重ねて営巣し4卵を産む(地表にそのまま産むこともある)。
 抱卵は雌雄共同で行い、抱卵日数は26-27日。
 営巣地が気象の影響(水害など)をうけやすく、また外敵からの捕食も多いことから卵の孵化率は2割弱といわれている。

 雛は早成性で、雛は孵化後すぐに巣の外に出て、自力で餌を探す。
 親鳥は雛を外敵から保護するが、給餌や餌のとり方の教授は行わない。
 雌の半分ほどは、育雛の途中で、雄と雛を残し繁殖地を離れてしまうが、その場合は残された雄が雛の世話を続ける。
 雛は孵化後26日程で飛べるようになる。

 鳴き声は「ケレッ、ケレッ、ケレッ」。














 「夏羽では頭頂部から後頭部にかけてが黒くなり、冬羽では白または灰色になる」とある。
 写真ではまだらであり、黒羽が生え始めるところのようである。






 [鳥誌page] 



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