2010年12月14日火曜日

Australian Grebe (ノドグロカイツブリ)

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● ノドグロカイツブリ:Australian Grebe


 ボタニックガーデンで出会った鳥。
 巣は池の中にあり、水に浮いている。
 といっても見た目で、本当に「浮いている」はずはないと思う。
 おそらくは下に枯れ木などが水没していて、その上に巣作りしているのではなかろうか。
 そう思って調べてみたら「浮巣:浮き巣」と出てきた。
 やはり浮いているようだ。
 ちなみに浮き巣とは「カイツブリの巣」とある。

 タマゴを抱いていた。
 その横に孵化した2羽のヒナがいた。
 親鳥は私を警戒して巣を離れた。
 このときの2羽のヒナの動きが面白い。




 そのタマゴとは。
 離れたスキを狙って土手を降りて至近で撮りました。






 目の下からクチバシの付け根の下へ斜めの白系のラインが入っているのが特徴。




 Wikipediaの「カイツブリ」から。

 アフリカ大陸、ユーラシア大陸、イギリス、インドネシア、ソロモン諸島、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカルに生息。
 日本では本州中部以南では周年生息(留鳥)し、北海道や本州北部では夏季に飛来(夏鳥)する。

 全長は25-29cm、体重0.1-0.2kg。
 尾羽は非常に短く、外観からはほぼ判別できない。翼の色彩は黒褐色。
 虹彩は淡黄色。嘴の先端と嘴基部に淡黄色の斑紋が入る。

 幼鳥は頭部に黒と白の斑紋が入り、嘴の色彩が赤い。
 夏季には頭部から頸部が黒、頬から側頸が赤い羽毛で被われる。胴体上面は暗褐色の羽毛で被われる。また嘴の色彩が黒く、斑紋が明瞭(夏羽)。
 冬季には頭部から胴体にかけて褐色、頬から側頸が黄褐色の羽毛で被われる。嘴の色彩は暗灰色で、斑紋が不明瞭(冬羽)。

 食性は動物食で、魚類、昆虫、甲殻類、貝類などを食べる。
 潜水して獲物を捕食する。
 繁殖形態は卵生。
 繁殖期には縄張りを形成する。
 水辺近くの水生植物や杭などに水生植物の葉や茎を組み合わせた逆円錐状の巣を雌雄で作り、4-12月に1回に4-6個を年に1-3回に分けて産む。
 雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は20-21日。
 生後1年で性成熟する。
 雛が小さいうちは、親鳥が背中に乗せて保温や外敵からの保護を行うことがある。
 冬季には20-30羽からなる群れを形成する事もある。

 流れの緩やかな河川、湖沼、湿原などに生息し、渡りのときには海上で見られることもある。
 標準和名「カイツブリ」は水を「掻いて潜る」が転じたか、潜る時の水音が「つぶり」に転じたとする説が有力。
 古名の「ニオ」は水に入る鳥が転じたのが由来。
 漢字「鳰」も「水に入る鳥」を意味する会意字。
 因みに、和製漢字である。

 琵琶湖は古くから本種及びカイツブリ目の構成種が多かったことから、「鳰海(にほのうみ)」の別名がある。
 これは水鳥が集まる湖の意味で、その由縁から、カイツブリは滋賀県の県鳥に制定されている。



 図鑑から。





 わかりやすいのがこのサイト。

 世界で21種のカイツブリ科について
http://www3.famille.ne.jp/~ochi/bird/kaitsuburi-1.html

カイツブリ類は約 7千万年の間、湖沼などを生息場所としてきた古い生活史があります。
カイツブリ科は、北極・南極の両極地方を除いた全大陸に分布していますが、全ての種が平均分布している訳ではなく、種の分布地域は、かれらの生活環境に適した内陸水面の湖沼があるため、ごく限られた地域だけで生息する種と、とび離れた地域に生息する種もいます。
日本で観察されたカイツブリ類は、カイツブリ、アカエリカイツブリ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、
ミミカイツブリの1属5種。 日本での繁殖は、カイツブリ、アカエリカイツブリ、カンムリカイツブリの3種。

中型から大型の鳥で、雌雄の形態は同色種が多く、頭部は小さく、首は長く、ずんぐりした体形。
歩行は不得手で、繁殖期以外はほとんど陸に上がらないが、潜水の名手..... 潜水に比べると飛行も不得手。
水に潜ることが非常に優れ、冬期は沿岸にも飛来し、活発に潜水して主に小魚類を採食します。
自分の羽毛を食べる・・その訳は、魚類を食べて消化されない魚の骨を固め、ペリット状にして吐き出すためです。
中・南米の高地には、潜水の名手であっても飛行能力をまったく失った3種がいます。

繁殖期は、一夫一妻。 つがいが縄張りをつくって分散。
縄張り意識は、大半の種は縄張り意識が強く、巣を中心に一定の範囲の水面に縄張りを形成して縄張りを守ります。
巣づくりは、淡水の湖沼や沼などの縄張り内に、たくさんの水草や茎などの巣材を用いて「浮き巣」をつくります。
非繁殖期、求愛行動は、頭や首の飾り羽を使い、複雑で精巧な儀式化された求愛行動を行うのもカイツブリ類の特徴で、
この複雑な求愛行動と共通する種との比較研究によって、動物の行動と進化の解明が大きく前進したとのことです。
求愛行動は、繁殖地だけでなく、渡りの途中や、渡り前後の越冬地でも観察できます。



 ビデオ。

http://www.flickr.com/photos/arthur_chapman/4116364262/





 [鳥誌page] 



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